内容証明郵便はこんなときに利用する
内容証明郵便を利用すべき場合は以下のような場合です。
1、意思表示が重要な法律効果を生ずる場合
文書による意思表示が、何らかの法的効果をもたらす場合は、内容証明郵便を利用することが望ましいでしょう。
例えば、建物の賃貸借契約において、当事者が一定期間内に相手方に対して、更新しない旨の通知をしないときは、賃貸借契約は更新されたものとみなされます。土地の賃貸借契約でも、借地人の更新請求に対して、なんらの異議も述べない場合は、借地契約は更新されたものとみなされます。
また、取引において、相手方に債務不履行があり、契約関係を解消したいときも、はっきりとした契約解除の意思表示をしなければなりません。
このように重要な意思表示や通知については、内容証明郵便を利用することが望ましいでしょう。
ただし、円満な関係である場合まで、杓子定規に内容証明郵便を利用する必要はありません。内容証明郵便を利用する場合は、将来的にトラブルや紛争が予想される場合です。
2、通知の時期が重要な意味を持つ場合
文書によって意思表示を行う場合は、その意思表示をした時期が重要な意味を持つ場合がほとんどです。
例えば、建物の賃貸借契約の更新をしない旨の通知をする場合は、期間満了の1年前から6ヶ月前までに行わなければなりませんし、借地契約の更新請求に対する異議も遅滞なく行わなければなりません。
また、クーリング・オフの通知は、契約書等の書面を受け取った日から、8日以内にしなければ効力を生じないとされています。
内容証明郵便は、差出日が記載されますので、通知等が為された時期が争われることを未然に防ぐことができます。
3、書面によって通知する必要がある場合
意思表示や通知は、原則として、口頭でも効力は生じます。ただし、法によって、書面によって、通知するべきであると定められている場合もあります。例えば、クーリング・オフの通知は、書面で行わなければならないとされています。
4、作成日が重要な意味を持つ場合
作成日が重要な場合は、内容証明郵便を利用します。文書が、その日に作成されたことを法律上証明される日付のことを確定日付といいますが、郵便局長が、内容証明の差出日として、記載してくれる日付は、確定日付としての効力を有しています。
確定日付が重要な意味を持つ例として、債権譲渡が挙げられます。債権譲渡は、債務者に通知するか、債務者が承諾することによって、対抗することができますが、第三者に対しては、その通知や承諾が確定日付あるものでなければ、対抗することができません。そのため、債権譲渡の通知は、たいてい、内容証明郵便によって、為されています。
5、時効中断の効力を生じさせる場合
債権などの権利は、一定期間行使しなければ、時効によって、消滅してしまいます。それを防止するために、請求、催告することによって、時効の進行をストップさせることができます。
請求や催告は、口頭でもかまいませんが、口頭では、裁判等になった場合に、明確な証拠として残りません。内容証明郵便によって、請求催告することで、日付や請求催告した事実が明確な証拠として残ります。
なお、裁判外の請求(催告)については、催告の後、6ヶ月以内に裁判を起こさなければ、時効中断の効力が生じません。
内容証明を利用しないほうがよい場合
1、付き合いのある人に対して送ろうとする場合。
今後のことも考えてから内容証明郵便を送りましょう。
証拠を残す必要があるなどどうしても送らなければならない場合は、事前にその旨を伝えたり、ソフトな文面で送付しましょう。
2、相手に誠意がある場合。
内容証明郵便を送付するとかえって、トラブルになりかねません。
証拠を残す必要があるなどどうしても送らなければならない場合は、事前にその旨を伝えたり、ソフトな文面で送付しましょう。
3、相手の手形が不渡りになったときや倒産しそうなとき。
内容証明郵便を送付するよりも、ただちに、仮差押、訴訟、強制執行などの手続きをとらなければなりません。
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